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  • オンサイト運用

基幹系システムのインフラ運用保守を担うため
グローバル人材の調達で協業

金融機関向けに質の高いフルマネージドサービスを共同で提供

協業の背景と課題

ある金融機関からの重要案件に対して
信頼できるパートナーとの共同提案を決断

コンサルティングから設計、開発、保守までのITサービスをグローバル展開するコグニザント・テクノロジー・ソリューションズ。その日本法人として2008年に設立されたコグニザントジャパン株式会社(以下、コグニザントジャパン)だが、同社は 2014年1月、ある金融機関の顧客から、アプリケーションの開発運用とインフラの運用保守に関してアウトソーシングサービスを提供して欲しいという依頼を受けた。対象となったシステムは高い信頼性と堅牢性が求められる基幹系システムで、開発・運用の体制規模は100名を超えるという重要案件だった。

コグニザントジャパンで第一サービス事業部の事業部長を務める山崎知弘氏は、当時の状況について「当社にとって非常に重要なお客様であり、顧客の期待に高いレベルで応えることが求められました。アプリケーションの開発と運用はコグニザントの人材でまかなうことができましたが、インフラの運用保守を担う人材が不足していたことが課題でした。そこで、信頼できるパートナーを探し、共同提案を行うことにしたのです」と話す。

グローバルビジネスの流儀を知り、さらに実績と熱意も持ったパートナー企業となると、その数は限られる。そんな中、信頼できる共同パートナーとして選ばれたのがニスコムだった。

導入サービス

開発から運用保守を一貫して担い
サービス品質の向上へ絶え間ない努力

こうしてコグニザントジャパンとニスコムは 2014年4月、金融機関に対して共同提案を行った。アプリケーションの開発運用で50 名、インフラの運用保守で50名という陣容で、前者についてはコグニザントジャパンが、後者についてはニスコムがそれぞれ中心的な役割を担うという内容だった。

コグニザントジャパンでシニアアカウントマネジャーを務めるスリクマール・イェダヴァリ氏は、共同提案のポイントについて「お客様はコスト重視のアウトソーシングから品質重視のアウトソーシングに切り替えることを意図していました。そのため、与えられたミッションを確実にこなすだけでなく、お客様が求める品質をさらに向上させるような積極的な姿勢が必要でした。それを実現できるスキルと人材を提供することが最重要の課題だったのです」と話す。

インフラ部隊に求められた実務は、ネットワークなどのインフラ監視、ヘルプデスク業務、トラブルシューティング、必要に応じてアプリケーションを実装する作業などだ。ニスコムからは当初30名が参画し、インフラ運用保守の大部分の作業を担った。共同提案が採用され、サービスが本格稼働したのは 2014年10月。それから今日に至るまで、コグニザントジャパンとニスコムがその金融機関の基幹系システムのアプリケーション開発運用とインフラ運用保守を全面的に支えている。

「オンサイトインフラ運用サービス」を両社で共同提案
Profile

コグニザントジャパン株式会社

https://www.cognizant.com/japan

オフショア開発拠点として蓄積してきたノウハウを活かし、最先端技術を牽引する IT大国へ進化を遂げたインド。そのインドに拠点を置き、IT ベンダー最大手6社のうちの1社に数えられる、コグニザント・テクノロジー・ソリューションズ。テクノロジーの専門知識と業界・業務プロセスの豊富な経験を持つ専門集団で構成され、多くのクライアント企業に対して強固なビジネス構築、および経営効率の最大化を支援している。日本法人であるコグニザントジャパンも、日本のクライアントとともに大きな成長を遂げている。

要件と選定のポイント

「質の高い人材力」と「強い熱意」に
“一緒にやっていける”と確信

コグニザントジャパンがビジネスパートナーとしてニスコムを選択した最大の理由は「人材力」だ。グローバルビジネスの流儀を経験的に知っており、インドや中国などの人員ともスムーズにコラボレーションできることが求められた。山崎氏は「グローバルビジネスでは英語を中心としたコミュニケーションはもちろん、自らの意志を高く保ち、情熱と忍耐力で乗り越えていく姿勢が大切です。そうした姿勢を企業文化として共有できるかどうかを最も重視しました」と話す。

パートナー選定では7 社が候補となったが、バイリンガル/トリリンガル人材の豊富さ、人材を調達するスピード、提案内容のクオリティ、レスポンスの速さ、ITインフラサービスの実績など、要求した項目をすべての点で満たした企業はニスコムだけだった。

 選定に携わったイェダヴァリ氏は「ニスコムはサービスの提供で何が必要になるかを考え、業務に必要なスキルセットにまで落とし込んだうえで、優れた人材を整えてくれました。そうした地力と熱意を見て、これなら一緒にやっていけると確信したのです」と明かす。

サービスの提供開始から半年ほどは、ノウハウの引き継ぎとサービスの立ち上げ、体制の確立に向けて、ヒト、プロセス、技術面でさまざまな困難に遭遇したという。そうした“ 産みの苦しみ ”においても、ニスコムのスタッフはワークロードの課題を見極め、改善点を出し続けたという。コグニザントジャパンのアカウントマネジャーである栗山知丈氏は「お客様からの指導を受けながら、目標とするKPIを十分に達成するまでには1年ほどかかりました。その間も、ニスコムのスタッフはタフに対応してくれました。いまでは当社にとって代え難いパートナーです」と評価する。

協業の成果と今後の展望

月日を重ねるほどにサービス品質が向上
今後はサービスや顧客の“レンジ”を拡大

サービス品質を計測するKPIとしては、障害の発生頻度や対応時間、SLAの達成度、工期の乖離度、費用など数十項目に及ぶ。このうち障害率については、直近半年ですべて正常値を継続するなど、安定的な運用を続けている。

顧客からの直接の声としても「改善などに向けた担当者の動きが素晴らしい。高く評価している」といった意見を頂戴している。100名規模のグローバルプロジェクトでは、国籍や言語、カルチャーなどの違いが障壁になりやすい。それらを乗り越えて密接に連携できるようになったことで、成果が肌で感じられるほどにサービス品質が向上しているようだ。 

今後の協業について、山崎氏は「基幹系システムのアプリケーション開発運用とインフラ運用保守から、さらにサービスのレンジを広げ、顧客のビジネスをこれまで以上に積極的に支えていきます」と強調する。そのためのカギとなるのがニスコムの存在だ。

「当社の強みはオフショアを活用したアプリケーション開発です。一方で、日本国内のリソースは数が限られており、なかでもインフラの運用保守はパートナーに頼るところが大きい。ニスコムとの補完的なパートナーシップをさらに強化していくつもりです」と山崎氏。

両社の協業を1つのモデルとして、新たなクライアントに向けたサービス展開も検討しているところだ。

※文中に記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2016年 12月時点のものです。